リモートアクセスツールを使用したものの、失敗してしまったとの事例もあります。何を失敗してしまったのかいくつかの事例をご紹介します。これからリモートアクセスツールをと考えている方は、このような失敗事例も要チェックです。
リモートアクセスツールを導入することで、場所を選ばずに仕事を行えるようになりますが、結果、情報漏洩を起こしてしまったケースがあります。
とある会社ではリモートアクセスツールを導入したことで、従業員はどこででも仕事を行えるようになりました。しかし、プロジェクトで進めていた商品と同じようなデザインの商品が他の会社から発表されてしまいました。どうやらリモートアクセスツールにて、喫茶店で仕事をこなしていた社員が画面を見られ、デザインを模倣されたのではないかとのこと。ただし、確たる証拠がありませんので何もできませんでした。結局、そのままプロジェクトを進めると自らが「模倣した側」となってしまうことでプロジェクトの中断を余儀なくされてしまったのです。
リモートアクセスツールを導入することで、どこででも会社でのお仕事と同等のクオリティが期待できます。しかし一方で、喫茶店など多くの人間が出入りする場所で、画面に対して覗き見防止のセキュリティ対策を行っていない場合、画面を見られてしまうこともあります。この事例ではデザインを模倣された可能性が高いですが、場合によっては大切な会社の情報を見られてしまい、会社の信用を毀損してしまうこともあります。
とあるソフトウェア開発業者では、業務効率化のためにリモートアクセスツールによるリモートアクセスを導入していたものの、効果的な活用はできずにいたとのこと。しかしその後、会社の所在地に大型台風が到来し、洪水が発生。会社そのものも被害を受けましたが、会社への出社が困難な状況となったことで、リモートアクセスにて作業を行うよう通達。在宅にて作業を進めたことでプロジェクトは無事に終了。顧客からも労いを受けるなど満足してもらえたとのことですが、問題はその後に起きました。
どうやら、勤怠管理上、リモートアクセスを行った場合は定時時間として計算するシステムだったとのことで、プロジェクトが佳境を迎えていたことから長時間労働を行った社員から不満が上がりました。接続時間を確認して労働時間を算出しようとしたものの、24時間リモート接続していた社員もいれば、必要最小限のみ接続していなかった社員もいるなど、実態の把握が困難となってしまったのです。結果、会社は「定時」として処理を進めてしまったことで従業員たちは不満を爆発させ、提訴する社員も出てしまいました。
リモートアクセスは便利ではありますが、従来のような「出社」の概念が異なりますので、ルールを整備しておくことが求められます。
業務効率化を求めてリモートアクセスを導入、リモートワーク環境を整備したとある機械部品設計会社。
成約率の向上がみられたことから、さらなるリモートアクセスツールの活用を推進。利益率の向上のために、多くのスタッフにリモートアクセス業務環境を用意しました。出社の必要がなく、自己管理にて仕事を行えるスタイルは当初は好評を博していました。
しかしとある問題が発生します。
生産性が大幅に減少していることに気付き、納期に間に合わないプロジェクトが多発してしまったのです。その原因を探ったところ、リモートワーク環境となったスタッフたちの自己管理でした。出社することなく、リモートで仕事が可能になったことからプライベートと仕事の調整が難しくなってしまったとのことで、仕事中につい他のことをしてしまうスタッフが続出し、会社としての生産性が著しく低下してしまったのです。
在宅での時間を「仕事の時間」ではなく「自分の時間」と錯覚してしまうスタッフが多かったとのこと。結果、リモートアクセスでの在宅ワークを禁止。せっかく導入したリモートアクセスツールも、生産性の低下を招いてしまったことで従来同様、出社して仕事をしてもらうスタイルへと戻すことになってしまいました。
Selections
自宅や外出先でオフィス出勤時と同じアプリ、システムを利用でき、オフィスと同等の業務・セキュリティレベルを確保できる方式の
リモートアクセスツールの中から、企業が持つテレワークのニーズに特化したリモートアクセスツールを紹介します。
リモートアクセスツールを選ぶ際には、各方式の特徴を理解し、自社が重視するポイントに合うものを選びましょう。
それぞれ以下の条件で選定しています。(2023年6月6日調査時点)
・ISL Online…「リモートアクセスツール」で検索しヒットしたリモートデスクトップ方式ツールでお試しプランのある上位10社のうち機能が最も多く、セキュリティ対策としてSSL 256bit-AESを採用。
・Desktop VPN…「リモートアクセスツール VPN」で検索しヒットしたVPN方式ツールでお試しプランのある上位10社のうち機能が最も多く、セキュリティ対策としてRSA 1024 bitによるSSL暗号化技術を採用。
・LANSCOPE…「仮想デスクトップサービス」で検索しヒットした仮想デスクトップ(VDI)方式ツールでお試しプランのある上位10社のうち機能が最も多く、外部セキュリティ管理ツール等と連携が可能。