リモートアクセスツールを取り入れていくにあたり、検討しておきたいのがセキュリティに関することです。さまざまなセキュリティ対策がありますが、多要素認証の導入についても検討してみると良いでしょう。
ここでは、多要素認証とはどういったものなのか、なぜリモートアクセスツールに多要素認証が必要なのかなどについて解説します。
そもそも、多要素認証とはどういったものなのかについて、おさえておきたい基本から解説します。
多要素認証とは、2種類以上の認証方法を組み合わせたもののことをいいます。
ログインIDやパスワードといった「知識情報」のほか、ICカードやキャッシュカードなどの所有物が対象となる「所持情報」、指紋や顔などの「生体情報」です。
これらを組み合わせ、複数の要素を用いてそれらが本人の情報と一致しているか調べて認証を行います。
多要素認証を導入する大きな目的は、セキュリティ向上です。
例えば、知識情報のみ設定していた場合、ログインIDやパスワードが流出してしまうと情報漏えいの恐れがあります。ですが、IDやパスワードの情報に加えて生体情報による認証も取り入れていた場合、指紋や顔などが一致しなければログインできません。
セキュリティをより強固なものにしようと考えた際に多要素認証が役立ちます。
いくつかの要素を組み合わせて認証を行うことにより、セキュリティ対策につながります。万が一、情報漏えいの被害が起こってしまうと大変です。
不正アクセスによる被害を防止するためしっかり備えておきたいと考えているのであれば、多要素認証を取り入れてみてはいかがでしょうか。
アカウントやパスワードの盗用による被害は、珍しいものではありません。特に社員がテレワークのような形で社外で仕事をするケースや、インターネットを通じて顧客に何らかのサービスを提供しているような場合は多要素認証の導入を強くおすすめします。
一方で、認証に必要な情報は専用デバイスで読み取るため、コストがかかる点についても理解が必要です。
すべてのリモートアクセスツールが多要素認証に対応しているわけではありません。多要素認証機能を備えたリモートアクセスツールをいくつか紹介します。
まず、株式会社シナジーが提供する「SRWS(スローズ)」です。多要素認証に加えて多段階認証が利用できます。また、導入しているウイルスソフトがある場合は継続利用が可能です。
NTTテクノクロス株式会社が提供する「マジックコネクト」も、多要素認証によるセキュリティ対策ができます。ユーザー名やパスワードのほか、固有情報や電子証明書などの多要素認証を組み合わせているのが特徴です。
不正ログインの防止だけではなく、アクセス管理もできます。
それから、エリアビイジャパン株式会社が提供する「SWANStor」も、さまざまな要素を用いた認証機能やアクセス制限・操作制限が用意されています。マルチデバイスにも対応しています。
選択するリモートアクセスツールによって特徴が異なるので、よく確認が必要です。
Selections
自宅や外出先でオフィス出勤時と同じアプリ、システムを利用でき、オフィスと同等の業務・セキュリティレベルを確保できる方式の
リモートアクセスツールの中から、企業が持つテレワークのニーズに特化したリモートアクセスツールを紹介します。
リモートアクセスツールを選ぶ際には、各方式の特徴を理解し、自社が重視するポイントに合うものを選びましょう。
それぞれ以下の条件で選定しています。(2023年6月6日調査時点)
・ISL Online…「リモートアクセスツール」で検索しヒットしたリモートデスクトップ方式ツールでお試しプランのある上位10社のうち機能が最も多く、セキュリティ対策としてSSL 256bit-AESを採用。
・Desktop VPN…「リモートアクセスツール VPN」で検索しヒットしたVPN方式ツールでお試しプランのある上位10社のうち機能が最も多く、セキュリティ対策としてRSA 1024 bitによるSSL暗号化技術を採用。
・LANSCOPE…「仮想デスクトップサービス」で検索しヒットした仮想デスクトップ(VDI)方式ツールでお試しプランのある上位10社のうち機能が最も多く、外部セキュリティ管理ツール等と連携が可能。